LEO今井 x GREAT3 “大都会”スペシャル対談
――LEOさんから見てGREAT3はどんな存在ですか?
LEO:
初めて聴いた時にマニック・ストリート・プリーチャーズみたいだと思ったんですよ。ディスコティックな曲をバンドアレンジで演っていたり、グラム感があったり。それでいて、音質は乾いたロックサウンドという。日本のロックバンドには珍しいなと。音楽性も多ジャンルですよね。エクレクティックというか。折衷主義的な。フェイス・ノー・モアとか、ひとつのアルバムの中で同じバンドか!?っていう音楽が好きなので、GREAT3にはそれに通じるものがあるなあと。
――ライブの印象は?
LEO:
初めて観たのがアルバム『GREAT3』が出た時のツアーのライブでした。すごいパワフルでかっこよかったですね。『愛の関係』以降のライブはまだ観てなくて、個人的には一番好きなアルバムなので、今回は対バンで観ることができるのを楽しみにしてます。
――では、GREAT3の皆さんからLEOさんの印象を。
片寄明人:
僕は2004年くらいにフジファブリックの1stアルバムのプロデュースを手がけてる時にスタッフに声をかけられて、確かKenji Jammerさんのライブのオープニングアクトをしてるのを渋谷で観てるんですよ。すごいかっこよかった。その時の印象はマニー・マークっぽいなと。鍵盤を弾きながらのパフォーマンスだったってのもあってね。曲はひねてて、トリッキーなんだけどポップで。すごい才能を感じましたね。
LEO:
それは人生の中でも2、3度目のライブですね。恥ずかしいですね。
片寄:
その頃からオーラがあったよね。ムードとかも日本のバンドのものとは違ってて、逆に居場所があるのかなと心配になるほど浮いてた(笑)。けど、それからだいぶ経ってソロの音源を聴いたら、だいぶ印象が変わりました。LEOくんがGREAT3に対して言ってくれたように、LEOくんの音楽もジャンルでは語れないものだよね。一曲の中に色んな要素が複雑に入っていて、一言では言い表すことができない。
jan:
俺は白根さんに薦められて、YouTubeでちょうどLEOさんがシャウトしているのを観てカッコいいなと思ったのが最初で。その後にプライベートでも会う機会が増えて、できたばかりの『MADE FROM NOTHING』にも衝撃を受けて。本人と音楽をちょうど同じタイミングで知ったという感じで、気持ちのいい出会いでしたね。
――一番関係の深い白根さんはどうですか?
白根賢一:
もともと仕事する前は一方的なファンだったんですよ。ちょうど出たばっかりの『Fix Neon』を買いに行って、すごいいいなあと思って聴いてたら、その1週間後に当時LEOくんをプロデュースしていた木暮(晋也)君から電話で「LEO今井っていう新人がいるんだけど知ってる?」って声がかかり、アルバム『Laser Rain』に参加させてもらうという不思議な縁があって。それからずっと一緒にやってるね。――LEOくん決断力、有言実行力を持ってる。クールに見えて、血や汗や尿に塗れて全身で音楽に向かっている姿勢にずっと憧れてます。
――お互いをジャンルレスと評された音楽性について。今回のイベントのタイトルは『大都会』となっていますが、それぞれの音楽は“都会”のイメージを感じさせるものですよね。
jan:
LEOさんの音楽の世界観って”都会にいるスパイ”のような印象があって。どこかヤバい国から日本に送り込まれた記者が東京を見つめているみたいな。その雰囲気がLEOさんの音楽の魅力だなとよく思います。
白根:
表現の仕方は違うけど似ているところはあるよね。片寄もLEOくんも、やっぱり山の中で生活している人からは出てこない歌詞なんだよ。
片寄:
まあ、都会しか知らないっていうのが自分自身の感覚。だから、都会感みたいなものは客観的にコメントできないってのは正直なところなんだけど。
LEO:
自分たちにとって「大都会」=「自然」ですよね。
片寄:
そうだね。ニール・ヤングみたいに文字通りの自然を描いた歌詞を書いてみたいけど、無理だよね(笑)。
LEO:
私の場合は、いくら自然を描いても、必ずサイバー感が出ちゃうと思います。
――4月16日の対バンは両バンドともにドラムは白根さん。ある意味「白根賢一ナイト」と言えますね。ということで、ドラマー白根賢一を掘り下げたく。
LEO:
一番好きなドラマーです。エモーショナルなドラムを叩くんですよ。歌うドラムというかね。適度なパワーじゃなくて、ライブ中にキャパシティを超えてくるようなパッションがあって。
片寄:
同感ですね。不思議なのは、エモーショナルなドラムなのにすごく歌いやすいんですよ。歌いやすいドラマーっていうのはステディーにビートを刻んでくれる人が多いんだけど、それとエモーショナルって普通は両立しないんだよね。だけど、エモーショナルなのに演奏もしやすくて、歌いやすいっていうのが白根賢一のドラム。そりゃ、仕事来るよねっていう(笑)。
白根:
いいこと言うね(笑)。
片寄:
それこそ揺れてるようにも聴こえるくらいエモーショナルなんだけど、シュアーでもあるっていうかな。打ち込みのリズムと一緒に叩くこともできるんだけど、その中にこれだけの感情を込めることができるドラマーってのは稀有だと思いますよ。褒め過ぎですね(笑)。
jan:
白根さんのドラムって白根さん自身の人柄が全部表れてますよね。生真面目な部分もあれば、夜になると野獣になる。白根さんのドラムは白根さんの人生そのもの。
LEO:
まさにそうだね。
白根:
全部ボイスメモで保存して、辛い時に聞こう(笑)。みんな褒めてくれるんだよね。ほんと、ありがとうございます。
――白根さんは数々のアーティストをサポートしてますが、やはり特にGREAT3とLEO IMAI BANDへの思い入れというのは強いですか。
白根:
ドラムを叩く上ではGREAT3だからとか、LEOくんだからとかっていう感覚はないですね。ただ曲に向かっていくだけっていうか。
jan:
いいですね、ただ夕陽に向かっていくだけみたいな感じで(笑)。
(一同爆笑)
――では4/16への意気込みを。
片寄:
GREAT3としては久々のライブで、次のアクションに向けての過渡期ということもあって、やるからには新しいことをやりたいですよね。次に向けての第一歩になると思いますよ。
白根:
このライブがいいか、悪いかにその後のGREAT3がかかってる(笑)。やっぱりGREAT3を観に来ているお客さんにLEOくんが歌うGREAT3を見せたいよね。
LEO:
ぜひ、歌わせてください。GREAT3のライブとLEO IMAIのライブが強烈な一体感を生み出して、真ん中に白根賢一がそびえ立つような一夜になりますよ。
LEO今井自主企画ツーマンイベント
大都会 Vol.2 Space Cowboys From Hell
LEO IMAI x GREAT3
日時:2017年4月16日(日) OPEN 17:30 / START 18:00
会場:新代田FEVER
料金:前売 ¥3,800 / 当日¥4,300 (共にドリンク代別)
チケット受付方法
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interview by 小林“こばーん”朋寛